『進撃の巨人』が完結してからも、読者の間で賛否が分かれるテーマの一つが「エレンの選択は正しかったのか?」という問いです。物語後半で地鳴らしを選択した彼の行動は、ネット上でも激しい議論を巻き起こしました。この記事では、連載中に飛び交ったさまざまな“ネット考察”を振り返りながら、実際の描写と照らし合わせて検証していきます。
考察①:「地鳴らし=世界を守るための英雄的選択」説
エレンはパラディ島と仲間たちを守るために、あえて“悪役”となって地鳴らしを選んだという考察は、世界中で多く支持されていました。特に「エレン=英雄型反逆者」という見方は、海外掲示板Redditなどでもよく議論されていました。最終話での描写はこの考察の“ある意味では正解”を示しており、「愛と破壊の両立を抱えた選択」だったことが明かされました。
考察②:「エレンはループしている/すでに未来を見ていた」説
エレンが始祖ユミルの力を得たことで、“過去・現在・未来”のすべてを見ていたという描写から、「実はこの結末もループの一部」「やり直しがあるのでは?」という考察も多く出ました。しかし、物語が一周するような描写やセリフはあったものの、実際にはループや分岐は発生せず、読者の想像に留まりました。この考察は結果的に“外れ”と言えるでしょう。
考察③:「鳥=エレン説」
最終話でミカサの前に現れた鳥が、まるでエレンの魂であるかのように描かれたことから、「エレンは鳥になったのでは?」という詩的な考察が流行。これは確定描写ではありませんが、諫山創の演出意図として“エレンの象徴”であることは間違いないと多くのファンに受け入れられています。
考察の答え合わせ
・地鳴らし=英雄説 → 一部的中(愛も殺意も持っていた)
・ループ説 → 外れ(1本の時間軸)
・鳥=エレン説 → 確定ではないが“演出的中”
まとめと展望
『進撃の巨人』という物語は、正解/不正解を超えて“読者に考えさせる構造”を持っていた作品です。エレンの選択に対して出された数多くの考察は、その深さと影響力を物語っています。「考察アンサーズ」では今後も、完結作品における“ネット予想と実際のギャップ”に注目しながら、検証記事を続けていきます。